英名(IMA List) | Vesuvianite |
和 名 | ベスブ石(べすぶせき)、ベスヴ石 |
分 類 | ソロ珪酸塩 – ネソ珪酸塩 |
グループ/系列 | ベスブ石グループ |
結晶系 | 正方晶系 |
化学組成 | (Ca,Na)19(Al,Mg,Fe)13(SiO4)10(Si2O7)4(OH,F,O)10 |
モース硬度 | 6 1/2 |
比 重 | 3.32 – 3.43 |
屈折率 | nω = 1.703 – 1.752 nε = 1.700 – 1.746 |
複屈折性 | δ = 0.003 – 0.006 |
色 | 黄緑~褐色(鉄分が多いほど濃色)、紫紅色、青色、緑色 |
条 痕 | 白色 |
光 沢 | ガラス光沢、樹脂光沢 |
劈 開 | {110} に不明瞭(2方向)、{100} {001} にかなり不明瞭 |
断 口 | 不平坦、亜貝殻状 |
アイドクレースの主な意味
潜在能力を引き出す石
・情熱を取り戻す
・自信を取り戻す
・初志貫徹
・周りに流されない
こんな場合におすすめ
・これから先何をしていいか分からない
・何事も3日坊主で続かない
・周りに流されない自分を持ちたい
・気持ちを落ち着かせたい
アイドクレースの意味・効果
アイドクレースの歴史・言い伝え
アイドクレースは鉱物「ベスビアナイト」の宝石名。
鉱物の世界ではベスビアナイトと呼び、宝石の世界ではアイドクレーズと呼ぶ、2つの名前を持つ、ある意味特殊な石となっております。
1795年に、最初に発見されたイタリアのベスビアス火山にちなんで、ベスビアナイトという命名されました。通称名はアイドクレース。他の石と見かけが似ていることや、複数種類で発見されることが多いことから、”混合”などの意味のあるアイドクレース(ギリシャ語・合成語)と呼ばれています。
特徴
透明感のある結晶は非常に希少で、カットされたものは宝石として流通しています。
ドイツの鉱物学者であるウェルナー氏によって、新種の鉱物として発見場所に因んで”Vesuvianite”(ベスビアナイト)と名付けられました。
それからしばらくはベスビアナイトの名で世界に知られていきましたが、ジルコンやペリドットを初めとする他の石と似通っているため、間違えられてしまうことが多かったようです。
そこでフランスの鉱物学者であるアユイ氏によって、ギリシャ語の「見かけ」を意味する”eidos”と、「混ざり合う」を意味する”krasis”にちなんで”Idocrase”(アイドクレース)と名付けられました。
鉱物学
アイドクレースは鉱物「ベスビアナイト」の宝石名でインクリュージョンによりさまざまな色合いを見せるケイ酸塩鉱物です。
スカルン鉱床中に共生する、代表的な鉱物として知られており、ガーネット(Garnet/柘榴石 )などとともに産出されます。
短い柱状、粒状、もしくは塊(かたまり)状で採石されることが多く、塊状の場合、肉眼ではガーネットと区別することは難しいといわれています。
日本でも採石することのできる鉱物で、神奈川県指定天然記念物として、西丹沢(にしたんざわ)のベブス石(アイドクレースの和名)が、菫青石(きんせいせき)や大理石(だいりせき)とともに登録されています。
鉱物学2http://wakoustone2.blog.fc2.com/blog-entry-181.html?sp
ベスブ石(べすぶせき、ベスヴ石、Vesuvianite、ベスビアナイト、Idoclase、Idocrase、アイドクレース)はベスブ石グループに属するカルシウムとナトリウム、アルミニウム、マグネシウム、鉄のソロ-ネソ珪酸塩鉱物(正方晶系)( (Ca,Na)19(Al,Mg,Fe)13(SiO4)10(Si2O7)4(OH,F,O)10 )で、弗素と水酸基を含みます。このうちカルシウムとナトリウムは互いに入れ替わり、またアルミニウムとマグネシウム、鉄も互いに入れ替わります。また水酸基と弗素と酸素も互いに入れ替わります。
スカルン中に典型的に産する鉱物で、接触変成作用を受けて変質した石灰岩中に灰礬柘榴石、珪灰石、透閃石、緑簾石、方解石などと共生します。また、霞石閃長岩などの火成岩中に産するものもあります。
自形の結晶形は四角錐柱~円柱状で、柱面が発達せず錐面のみのそろばんの玉状(切頂四角両錐形)のものもあります。そしてそれらの集合としての塊状の他、微細な結晶の緻密な塊としても産します。
色は一般的に黄緑色や褐色で、アルミニウムやマグネシウムに富むものは色が淡く、鉄分が多くなるにしたがって濃色となります。他に紫紅色、青色、緑色のものがあります。
ベスブ石には含有する元素により多彩な発色を示すことから、様々な別名が付けられています。
銅を含み青色を呈するものにはシプリン(シプライン、Cyprine)という種名で呼ばれており、ロシア産の緑色種はウィルアイト(Wiluite)という種名で呼ばれています。また、白~黄色を呈するものにはカリフォルナイト(Californite)という別名があります。また、ベスブ石の微細な結晶が緻密に集合した塊で緑色を呈するものはカリフォルニア翡翠(Californian Jade)と呼ばれています。さらに、シベリアのビリュイ川に産する硼素を含んだものにはビリユイ石(Viluite)という別名があります。このうち青色のシプリンと緑色のウィルアイトは独立種として認められていますが、その他のものは正式な鉱物名ではなく、国際鉱物学連合(IMA)のリストには掲載されていません。
ベスブ石は塩酸によって分解します。
英名の “Vesuvianite” は、本鉱がイタリアのベスビアス火山(Mt. Vesuvius)の火山弾中に発見されたことにちなみ1795年に命名されました。
また別名の “Idocrase” は本鉱がさまざまな形に結晶することから、ギリシャ語で「形」を表す “είδος (eidos)” と「混合」を表す “κρασις (krasis)” から命名されました。